AOI通信 2020年10月号
セイリン(株)カレンダーより引用・抜粋
健康豆知識 ~肥満や糖尿病にまでつながる、歯周病~
歯周病も虫歯と同じ、細菌による感染症です。歯の周囲に付着した細菌の集まりである歯垢が、歯肉と歯の間で毒素を出し歯ぐきに炎症を起こします。炎症が進むと歯そう骨が破壊され、歯を支えきれなくなり抜け落ちます。
歯周病は口内の疾患だけでなく、心臓疾患・肺炎・肥満・糖尿病など全身の病気につながります。
歯周病菌の出す毒素は炎症部分から血液中に入り、肝臓に脂肪が沈着し肥満に結びつき、メタボリックシンドロームの元にもなるのです。
歯周病の予防には正しい歯磨きが大切で、丁寧に磨く習慣をつけましょう。また、定期的に歯科医で歯垢や歯石を取り除いてもらいましょう。
【健康ミニメモ】
ビタミンK:歯周病の初期には、歯ぐきの炎症で腫れや出血がみられます。ビタミンKは血液凝固因子の合成に働き出血を止めてくれます。不足すると骨にカルシウムが十分取り込まれず、歯がもろくなるので、歯そう骨の健康維持にも不可欠です。緑黄色野菜や納豆に多く含まれています。また各種のビタミンには血行促進・出血予防の作用があるので、バランスよくとりましょう。
ことわざ健康法 ~ 火を見たら火事と思え ~
普段の注意や迅速な対応が、大事に至るのを未然に防いでくれるので、何事につけても用心が第一という意味。痛みがないのに歯ぐきから血が出たり、歯ぐきが赤く腫れていたりする症状は、歯周病の前兆かもしれません。歯周病が進行して全身に影響を及ぼす前に、歯科医で検診を受け、しっかりとした対策を行いましょう。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
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