AOI通信 2019年10月号
吐き気・嘔吐
吐き気や嘔吐は、消化器系の病気や風邪をはじめ、怖いところでは脳卒中や脳腫瘍、さらにはメニエール病などによっても起こります。
このうち、いちばん多いのは、やはり胃の病気によるもの。
効果的なツボとしては、まず背中の第十一胸椎棘突起下より左右外側へ指二本分にある「脾兪」、さらに棘突起一つ分下の「胃兪」が有名です。
また、のど仏真下のくぼみから指二本分左右両側の「気舎」も、吐気によく効くツボとして知られています。
食あたりに効き、解毒作用があるのは、向こうずねの内側で内くるぶしから指五本分上がったところの「築賓」。
各ツボを指で刺激したり指圧することで、症状を軽くすることができます。
慢性胃炎に悩まされている方の場合は、灸治療を行えば一層効果を発揮するでしょう。
引用セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~ストレス対策で、健康な腸を保とう~
大腸や小腸に病気などの異常がないにもかかわらず、腹痛や腹部の不快感、便秘や下痢などを繰り返す「過敏性腸症候群(IBS)」が急増しています。「通勤・通学の途中で突然おなかが痛くなり、トイレに駆け込む」「会議の前日はいつも下痢をしてしまう」などといった便通異常が数か月以上続くこともあり、20歳から79歳の男性のうち、1割近くがこの症状で悩んでいることが明らかになっています。
IBSの主な原因には、ストレスによる自律神経の乱れが挙げられます。家に帰ったら読書やテレビを楽しんだり、ゆっくりとぬるめのお湯につかるなど息抜きの時間を持つようにして、ストレスを軽くする生活を心がけましょう。
健康ミニメモ
カルシウム:カルシウムはストレス解消に役立つ栄養素です。ストレスが加わると体内のカルシウムの消費量が増して、精神の不安定な状態が続くので注意が必要です。カルシウムは牛乳や乳製品、小魚、海藻類、大豆製品、緑黄色野菜などに豊富。インスタント食品の食べ過ぎや偏った食事は、カルシウム不足を招くので注意してください。
ことわざ健康法 ~火のない所に煙は立たぬ~
まったく根拠がなければうわさは立たない。うわさが立つからには、何らかの根拠があるはずだという意味。IBSは便秘や下痢、腹痛など繰り返しているにもかかわらず、トイレに行ったあとには症状が落ち着くのが特徴です。症状を引き起こす原因は必ずあり、まじめで几帳面な性格や不規則な生活などが影響している場合が多く見られます。日頃からストレスを抱え込まないよう、生活習慣や環境を見直しましょう。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
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