AOI通信 2017年6月号
今月のテーマは「からだの疲れ」
肉体的な疲れは集中力や気力を奪い、精神的な疲労感にもつながりやすいものです。日常の生活でたまってしまった疲労にはツボ療法が効果的。疲労に対する基本のツボは、みずおちとへそを結んだ線の中央「中脘」、へその真下指二本分下がったところにある「気海」、手首甲側の間接の中央「陽池」、腰の第一腰椎棘突起下から左右外側に指二本分「三焦兪」です。さらに、補助的なツボとして、足の裏で足指を曲げると最もくぼむ場所の「湧泉」、手のひらのほぼ中央でこぶしを握ると中指と薬指が手のひらにあたるところの中間「労宮」も使うと良いでしょう。しかし、ツボ療法に頼るだけではなくまず生活のリズムを整えることも大切です。十分な睡眠と心安らぐ休憩を心がけましょう。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~家庭の注意で予防できる、食中毒~
食中毒で最も多いのが、O-157に代表される細菌性の食中毒です。予防法としては、生鮮食品は新鮮な物を選び、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。基本は、食材に菌を「つけない」、菌が増殖しやすい水分や温かい空気を避けて「ふやさない」、熱などで菌を「やっつける」という3点が大事だと言われます。
特に肉料理の場合は、他の食品に菌を移さないよう、肉を切った後のまな板や包丁の扱い方に注意し、使うたびに洗剤で洗いましょう。できればまな板を2枚用意し、熱を加えずに食べる食材用と加熱食材用とに使い分けたいものです。また、肉料理を生野菜と一緒に長時間置くことも避けましょう。肉は加熱で細菌が死んでいても、野菜の菌が肉へ移ることがあります。
【健康ミニメモ】
カテキン:お茶の渋みの成分で、抗菌作用や抗毒素作用を持つことが実験で確かめられており、O-157などの菌に対して高い効果があります。食後のお茶は感染性の下痢の予防になります。カテキンは高い温度で煮出すほどよく溶け出します。熱いお茶でまないたなどの消毒も有効です。1日の目標摂取量は1gで、茶葉100g中のカテキンは10~18mgです。
ことわざ健康法 ~臨機応変~
その場の変化に応じて、適切な処置をすることをいいます。食中毒の予防は、食品の購入、家庭での保存、料理の下準備、調理、食事、残った食品の処理など、それぞれの段階で臨機応変の処置が必要となります。例えば食品の保存では、冷蔵庫や冷凍庫の詰め過ぎ、肉や野菜など食品の種類による扱い方など、その場に応じた清潔で適切な処置が求められます。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
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