AOI通信 2015年2月号
今月のテーマは「肌の荒れ・皮膚の異常」
カサつく、ザラザラするといった肌の荒れを治すためには、やはり全身の体調を整えることが基本。先天の気(人間が生まれたときから備えている生体エネルギー)が宿るといわれる腰の第二腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分に位置する「腎兪」、後天の気(飲食物から得るエネルギー)が宿るといわれる第一腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分に位置する「三焦兪」を刺激してみましょう。手首の甲側の関節の中央に位置する「陽池」、足の内くるぶしのすぐ後ろに位置する「太谿」は、内蔵の状態を整え、栄養を体中に行き渡らせるのに効果的なツボです。へそから指四本分下に位置する「関元」も胃腸の働きを整えます。アレルギー体質からくるじんま疹や湿疹には、首の後ろの根元、第一胸椎棘突起の上に位置する「大椎」、しみ・そばかす・いぼなどの皮膚の異常には、背中の第三胸椎棘突起下より左右外側へ指二本分に位置する「肺兪」と鎖骨の外側のくぼみから指一本分下に位置する「中府」、皮膚病には手首の小指側の骨の隆起のところに位置する「養老」が効果的。それぞれの症状にあったツボ療法をしてみましょう。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~食事の工夫で、免疫機能を強化~
かびやばい菌、ウイルスなどの病原体から体を守っているのが免疫で、皮膚や粘膜の代謝が低下したり、体温が低くなると免疫機能が低下し病原体に侵入されやすくなります。体温低下の要因には、筋肉量の低下、ストレス、食べ過ぎ、水分の摂り過ぎなどがあります。
体の熱源となるエネルギーは日々の食事で補給され、食材から摂取される栄養素には、体温が上昇して活性化した免疫細胞の働きを助けたり、皮膚や粘膜の体謝を活性化したり、直接免疫機能を高めるものもあります。
免疫力をアップする栄養素は、ビタミンA・C・E・B2、ポリフェノール、鉄分などがあり、亜鉛や乳酸菌も効果があります。サプリメントなどに頼るより、毎日の食事に一工夫して、しっかり摂取するように心がけましょう。
【健康ミニメモ】
ポリフェノール:免疫力を強化するには、細胞を傷つけて病気への抵抗力を弱め、老化を進める「活性酸素」を無害化することが必要です。ポリフェノールには、発生した活性酸素を封じ込め無害化する強力な抗酸化作用があり、免疫力の向上に有効です。赤ワイン、緑茶、ウーロン茶、ココア、チョコレート、春菊やほうれんそうなどに多く含まれます。
ことわざ健康法 ~無病は一生の極楽~
無病で一生を過ごすことは、この世で最上の幸せという意味。人間には外敵から身を守る防衛能力、すなわち免疫力が備わっています。この免疫力が低下すると風邪などの感染症にかかりやすくなったり、がんや生活習慣病などに侵されやすくなります。バランスの良い食事や運動で免疫力を保ち、さらに向上させる抗酸化食品をしっかり摂って、病気を寄せ付けない体をつくりましょう。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
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