AOI通信 2014年2月号
今月のテーマは 「吐き気・嘔吐」
吐き気や嘔吐は、消化器系の病気や風邪をはじめ、怖いところでは脳卒中や脳腫瘍、さらにはメニエール病などによっても起こります。このうち、いちばん多いのは、やはり胃の病気によるもの。効果的なツボとしては、まず背中の第十一胸椎棘突起下より左右外側へ指二本分にある「脾兪」、さらに棘突起一つ分下の「胃兪」が有名です。また、のど仏真下のくぼみから指二本分左右両側の「気舎」も、吐き気によく効くツボとして知られています。食あたりに効き、解毒作用があるのは、向こうずねの内側で内くるぶしから指五本分上がったところの「築賓」。各ツボを指で刺激したり指圧することで、症状を軽くすることができます。慢性胃炎に悩まされている方の場合は、灸治療を行えば一層効果を発揮するでしょう。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~ 食事の工夫で、免疫機能を強化 ~
かびやばい菌、ウイルスなどの病原体から体を守っているのが免疫で、皮膚や粘膜の代謝が低下したり、体温が低くなると免疫機能が低下し病原体に侵入されやすくなります。体温低下の要因には、筋肉量の低下、ストレス、食べ過ぎ、水分の摂り過ぎなどがあります。
体の熱源となるエネルギーは日々の食事で補給され、食材から摂取される栄養素には、体温が上昇して活性化した免疫細胞の働きを助けたり、皮膚や粘膜の代謝を活性化したり、直接免疫機能を高めるものもあります。
免疫力をアップする栄養素は、ビタミンA・C・E・B2、ポリフェノール、鉄分などがあり、亜鉛や乳酸菌も効果があります。サプリメントなどに頼るより、毎日の食事に一工夫して、しっかり摂取するように心がけましょう。
【健康ミニメモ】
ポリフェノール:免疫力を強化するには、細胞を傷つけて病気への抵抗力を弱め、老化を進める「活性酸素」を無害化することが必要です。ポリフェノールには、発生した活性酸素を封じ込め無害化する強力な抗酸化作用があり、免疫力の向上に有効です。赤ワイン、緑茶、ウーロン茶、ココア、チョコレート、春菊やほうれんそうなどに多く含まれます。
ことわざ健康法 ~無病は一生の極楽~
無病で一生を過ごすことは、この世で最上の幸せという意味。人間には外敵から身を守る防衛能力、すなわち免疫力が備わっています。この免疫力が低下すると風邪などの感染症にかかりやすくなったり、 がんや生活習慣病などに侵されやすくなります。バランスの良い食事や運動で免疫力を保ち、さらに向上させる抗酸化食品をしっかり摂って、病気を寄せ付けない体をつくりましょう。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
印刷用画面はこちら