AOI通信 2013年12月号
今月のテーマは 「からだの疲れ」
肉体的な疲れは集中力や気力を奪い、精神的な疲労感にもつながりやすいものです。日常の生活でたまってしまった疲労にはツボ療法が効果的。疲労に対する基本のツボは、みずおちとへそを結んだ線の中央「中脘」、へその真下指二本分の所「気海」、手首甲側の中央「陽池」、腰の第一腰椎棘突起下から左右外側に指二本分「三焦兪」です。さらに、補助的なツボとして、足の裏で足指を曲げると最もくぼむ場所の「湧泉」、手のひらのほぼ中央でこぶしを握ると中指と薬指が手のひらにあたるところの中間「労宮」も使うと良いでしょう。しかし、ツボ療法に頼るだけではなくまず生活のリズムを整えることも大切です。十分な睡眠と心安らぐ休憩を心がけましょう。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~ 肝臓にやさしく、楽しい飲酒 ~
肝臓の負担が多くなる忘年会シーズンです。体の化学処理工場である肝臓は、栄養代謝や解毒、胆汁分泌など、重要な働きをしています。アルコールは肝臓で解毒されるため、飲み過ぎると肝臓に負担がかかり、肝機能が低下してさまざまな障害を起こします。この時期多いのが、急な飲み過ぎによる急性アルコール中毒です。自力で立てないほどの運動障害や昏睡状態、呼吸不全を起こす危険もあります。アルコールの肝臓での処理能力には個人差があり、体重60~70kgの人で1時間に7~9gとされ、ビール大びん1本(日本酒なら1合、焼酎なら0.6合、ワインなら4分の1本(約180ml))の代謝・アルコールの消失には約3時間もかかります。肝臓に負担をかけない食事をバランスよくとり、お酒は自分に合った量にとどめ、楽しく味わいたいものです。
【健康ミニメモ】
セサミン:ごま・ごま油に含まれている成分です。アルコール代謝に働く酵素の活性を高め、アルコールの分解を促進し二日酔いの元凶であるアセトアルデヒドの毒性を軽減してくれます。また、二日酔いの予防だけでなく、アルコールを解毒する肝臓の負担軽減にも効果が期待できます。肝細胞の再生に必要なタンパク質とともに上手にとりましょう。
ことわざ健康法 ~酒は百薬の長~
適度の飲酒は、どんな良薬よりも効果的であるという意味。ストレスの解消や血行の促進、コミュニケーションの円滑化などの利点があります。ただし「酒は百毒の長」ということわざもあり、飲み過ぎると肝臓に負担がかかり、健康を害することも。体に負担のかかる飲み方は慎み、適量のお酒を楽しく飲みましょう。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
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