AOI通信 2013年8月号
今月のテーマは 「夏バテ・冷え性」
夏を迎え、暑さが増してくるととたんに体力が衰えてくることがあります。また屋外から冷房の効いた室内への移動する機会が多くなるこの時期、冷え性対策にも万全な備えを。夏バテには鎖骨外端下のくぼみから指一本分下がったところにある「中府」のツボを押してみてください。指先で体の芯に通るほど強く、3~5回繰り返します。さらに首と胸の境目のくぼみにある「天突」というツボも、同様に効果的です。疲れやすい体質を東洋医学では“腎虚”と呼ぶので、腎臓の機能を高めるのも体力回復につながります。第二腰椎棘突起下より左右外側へ指二本分にある「腎兪」、第一腰椎棘突起下より左右外側へ指二本分にある「三焦兪」が効果的です。冷え性にはへその両外側の「肓兪」、第四腰椎棘突起下より左右外側へ指二本分にある「大腸兪」、第一仙骨椎棘突起下から斜め下へ指一本分ある「上髎」も骨盤内の臓器を整える上で効果的です。特に足が冷えるという場合には、足裏で足の指を屈して最もくぼむところのツボ「湧泉」も効果的です。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~ 知っておこう、熱中症の症状と対処法 ~
気温が上昇し、熱中症が多発する時期です。熱中症は、体の中心の気温を保つシステムが限界に達したときに起こります。
症状Ⅰ度は、めまい・立ちくらみ・筋肉痛・汗が止まらないといった状態です。 涼しい場所へ移動して、水分と塩分を補給しましょう。
症状Ⅱ度になると、頭痛・めまい・吐き気・下痢を起こし、水分を補給しなければ脱水症状になります。
症状Ⅰ度の処置に加え、涼しい場所で足を高くして休息しましょう。自分で水分を摂れなければすぐ病院へ。
まっすぐに歩けない・熱が高い・呼びかけへの返事がおかしい・意識がなくなるなどはⅢ度の重症です。
首やわきの下、足の付け根を冷やし、すぐ救急車を呼びます。命の危険を伴うので迅速に対処しましょう。
【健康ミニメモ】
カリウム:汗をかくと、塩分である塩化ナトリウムとともにカリウムも多量に排出されます。
カリウムはナトリウムと協力して水分のバランス調整などをおこない、心筋などの筋肉活動をスムーズにします。
不足すると体の力が抜けたようになり、意識がもうろうとしてきます。カリウムは野菜や果物に多いのですが、はと麦茶にも多く含まれ、夏場の手軽なカリウム・水分補給に便利です。
ことわざ健康法 ~焦眉の急~
危険が切迫し、急いで処理をしなければならないことのたとえ。 体温調節の苦手な子どもや高齢者には特に注意が必要で、屋内にいると気温の上昇に気づかないこともあります。 しかし、熱中症は対処が遅れると、死に至る危険もあり、症状によってはすぐに救急車を呼ぶ必要があります。 自分の感覚を過信せず、温度計を見てクーラーの調整をすることなども大切です。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
印刷用画面はこちら