AOI通信 2013年6月号
今月のテーマは 「倦怠感」
だれにでも、原因がはっきりわからない体のだるさ、疲れやすさを感じるときがあるでしょう?ですが、あまりにも頻繁だったり、長く続くようだったら、ちょっと心配です。
漢方、東洋医学では、こうした腎気(精力)が欠乏した状態を”腎虚”とよんでいます。
”腎”とは両親より受け継いだ体力を維持する臓器を意味し、この働きを活性化させるツボの代表的なものが、腰の第二腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分のところに位置する「腎兪」です。
また、腰の第一腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分に位置する「三焦兪」もエネルギーを取り入れるツボとして、”腎虚”の解消に効果があります。疲れすぎて体全体が重くだるい時、寝付かれないときなどは、足の裏で足指を曲げると最もくぼむところに位置する「湧泉」をよく揉むとよいでしょう。「湧泉」は生命の泉が湧くところとされ、昔から疲労回復によく用いられています。
そのほかにも疲労回復には、「中院」、「気海」、「陽池」などのツボが効果的です。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~ しっかり噛んで、健康な歯 ~
骨と共に、体の中で最も硬い組織である歯は、タンパク質、カルシウム、リンなどのミネラル成分でできているため、ミネラルを溶かし虫歯の原因になる酸には弱い性質を持ちます。唾液には、その酸を中和する作用と共に、軟らかい歯にミネラルを与えて強くしたり、酸によって溶けかかった歯のエナメル質を補う「再石灰化」の働きがあります。唾液の分泌は、噛むことで促され、プラーク(歯垢)を落とし食材の繊維が歯の表面をこすり磨くという掃除作用もあります。さらに胃の負担を軽くし、消化も助けてくれます。虫歯予防のためには、毎食後の丁寧なブラッシングと共に、よく噛んで食べることも大切なのです。
【健康ミニメモ】
カルシウム:健康な歯の形成に欠かせないミネラルです。不足すると歯が弱くなり、虫歯発症の原因になります。いわしの丸干しなど、骨ごと食べられる食品や乳製品に多く含まれます。タンパク質やナトリウム、リンの過剰摂取はカルシウムの吸収を妨害するので注意しましょう。効率よく利用するには、ビタミンDやマグネシウムが不足しないようにすることも大切です。
ことわざ健康法 ~ 柔き物も27度噛め ~
食事に時間をかけ、じっくり噛むことが健康にいいという教え。ゆっくりした食事は、料理を味わえ、団欒を楽しむことができ、ストレスの解消にも役立ちます。丸呑みや早食いは、胃腸の負担になるので禁物。よく噛んで唾液と十分に混じりあった食べ物は、胃の消化液の作用を受けやすく吸収を助けます。 よく噛むためには丈夫で強い歯が必要。歯は全身の健康に大きく関わっています。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
印刷用画面はこちら