AOI通信 2012年12月号
今月のテーマは 「肌の荒れ・皮膚の異常」
カサつく、ザラザラするといった肌の荒れを治すためには、やはり全身の体調を整えることが基本。
先天の気(人間が生まれたときから備えている生体エネルギー)が宿るといわれる腰の第二腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分に位置する「腎兪」、後天の気(飲食物から得るエネルギー)が宿るといわれる第一腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分に位置する「三焦兪」を刺激してみましょう。
手首の甲側の関節の中央に位置する「陽池」、足の内くるぶしのすぐ後ろに位置する「太谿」は、内蔵の状態を整え、栄養を体中に行き渡らせるのに効果的なツボです。
へそから指四本分下に位置する「関元」も胃腸の働きを整えます。アレルギー体質からくるじんま疹や湿疹には、首の後ろの根元、第一胸椎棘突起の上に位置する「大椎」、しみ・そばかす・いぼなどの皮膚の異常には、背中の第三胸椎棘突起下より左右外側へ指二本分に位置する「肺兪」と鎖骨の外側のくぼみから指一本下に位置する「中府」、皮膚病には手首の小指側の骨の隆起のところに位置する「養老」が効果的。
それぞれの症状にあったツボ療法をしてみましょう。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
健康豆知識 ~風邪の予防~
抵抗力を高め、冬の風邪を予防
寒くなり空気が乾燥するこの季節は風邪に要注意です。風邪は、鼻やのどを中心とした上気道に起こる急性の炎症です。くしゃみ・鼻水・のどや体の痛み・発熱など症状はさまざまですが、原因はほとんどが鼻やのどの粘膜から侵入したウイルスによる感染です。
風邪ウイルスが侵入してもからだの抵抗力があれば、軽い症状で治りますが、抵抗力がないと、中耳炎・気管支炎・肺炎など重い病気に進行することもあります。風邪をひきやすい人は過労や栄養不良で抵抗力を落とさないように気をつけて、栄養・保温・安静に十分留意し、免疫機能を高めましょう。
インフルエンザは、40度前後の高熱や筋肉痛を伴います。乾燥や低温下で体力が低下しているこの時期に猛威を振るうので早期対策が必要です。
【健康ミニメモ】
ビタミンA:風邪の予防や改善には、ウイルスの侵入を防ぐために鼻やのどの粘膜を強くするビタミンA をとることが大切。不足すると呼吸器系の感染にかかりやすく、風邪も治りにくくなります。
ビタミンAはレバーやうなぎに多く含まれ、少量でも含有量が多いため、食欲のないときにも負担になりません。野菜では小松菜が、細胞を活性化させるベーターカロテンとともに多く含まれます。
ことわざ健康法 ~用心は前にあり~
失敗して後悔しないように、前もって用心しておくべきであるということ。冬場はウイルスに感染しやすくなります。外から帰ったら必ず手洗い・うがいをおこない、ウイルスを洗い流すことが大事。
室温22度、湿度50~70%を目安に保ち、室内の乾燥を防ぎましょう。乾布摩擦で肌を鍛えておくのもおすすめ。自分に合った薬も常備しておきましょう。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
印刷用画面はこちら