AOI通信 2012年6月号
今月のテーマは 「膝・足の痛み」
スポーツやトレーニングに励んだり、普段身体を動かさない人が急な運動をした時には、決まって膝や足が痛くなるもの。 膝がだるい、足全体が痛む、むくむといった症状は関節に問題がある場合や筋肉疲労が原因です。 そうした際に効くツボとしては、膝の皿の内側のへりから指三本分上にある「血海」、同じく膝の皿の外側のヘリから指三本上にある「梁丘」が挙げられます。 皿のすぐ下の内側のくぼみにある「内膝眼」、外側のくぼみの「外膝眼」、膝の裏のくぼみの真ん中「委中」も効果的。 足の痛みに関しては、腰の第四腰椎棘突起下より左右外側へ指二本分にある「大腸兪」、 ふくらはぎのほぼ中央で筋肉がアキレス腱に変わるところにある「承山」、足首の正面中央のくぼみ「解谿」が有効です。 スポーツ等で傷めた時には早めのツボ療法がそうした症状を和らげてくれます。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
骨折の予防に、「骨の質」をアップさせよう
骨が弱くなって骨折しやすくなる病気が、骨粗しょう症。 これまでの治療では「骨密度」のアップが目的でしたが、最近は「骨の質」が重要視されています。 骨の体積の半分はカルシウム、残りはタンパク質の一種であるコラーゲンからなり、建物に例えるとカルシウムがコンクリート、コラーゲンが鉄筋です。
骨密度が高くても骨折しやすい人がいるのは、鉄筋の役目をするコラーゲンに問題があるからです。 結合組織の強い丈夫な鉄筋にするには、ビタミンB12やB6、葉酸を摂ると効果的です。 ビタミンB12はしじみやさんまなどの魚介類・レバー・のりなどに、ビタミンB6はにんにく・ごま・ピーナッツ・まぐろの赤身などに、葉酸は緑茶・のり・パセリ・枝豆などに多く含まれています。
【健康ミニメモ】
ビタミンC:骨はコラーゲンという繊維状のタンパク質からなる結合組織の上に、カルシウムなどが沈着して形成されます。ビタミンCはコラーゲンの生成に働き、 骨の弾力性を増すので、不足すれば骨折しやすくなります。 いちご・パパイヤ・ブロッコリーなど、新鮮な果物や野菜に多く含まれています。 毎日補給することが大切ですが、加熱により破壊されやすいので、上手に料理しましょう。
ことわざ健康法 ~蒔かぬ種は生えぬ~
よい結果を生むためには、そのための原因が必要です。努力も何もしないでいては、よい報いは得られません。 過度な運動で足腰に刺激を与え、骨密度を高めるカルシウムやビタミンD、骨質を高めるコラーゲンやその結合を強くする栄養成分の摂取など、毎日の生活で、強い骨になるための種を蒔いておきましょう。
参考:「家庭の健康豆知識」 監修:保健学博士 菅原明子
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