AOI通信 2011年8月号
今月のテーマは 「夏バテ・冷え性」
夏を迎え、暑さが増してくるととたんに体力が衰えてくることがあります。また屋外から冷房の効いた室内への移動する機会が多くなるこの時期、冷え性対策にも万全な備えを。夏バテには鎖骨外端下のくぼみから指一本分下がったところにある「中府」のツボを押してみてください。指先で体の芯に通るほど強く、3~5回繰り返します。さらに首と胸の境目のくぼみにある「天突」というツボも、同様に効果的です。
疲れやすい体質を東洋医学では”腎虚”と呼ぶので、腎臓の機能を高めるのも体力回復に繋がります。
第二腰椎棘突起下より左右外側へ指2本分にある「腎兪」、第一腰椎棘突起下より左右外側へ指2本分にある「三焦兪」が効果的です。
冷え性にはへその両外側の「肓兪」、第四腰椎棘突起下より左右外側へ指2本分にある「大腸兪」、第一仙骨椎棘突起下から斜め下へ指1本分にある「上髎」も骨盤内の臓器を整える上で効果的です。
特に足が冷えるという場合には、足裏で足の指を屈して最もくぼむところのツボ「湧泉」も効果的です。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
たくわんとカレー
一見、この二つは離れた国の何の関係もなさそうな食べ物ですが、鬱金(うこん)という重要な漢方薬草をうまく用いて、美しい黄金色をつくり、食欲をそそり、臓器の働きを高め、栄養的にも優れた値打ちを持っています。
ウコンの根茎の黄色色素にはクルクミンやターメロンなどが含まれ、肝細胞を刺激して胆汁排泄を促進することから、肝臓病・胆嚢炎・胆石・黄疸などに用い、唾液分泌を亢進し胃の運動を高める、いわゆる芳香性の健胃薬でもあります。
漢方では気鬱を治し、血液循環を促し、止血や退黄の効能があると教えています。
家庭で用いる即効的な用法には、家庭栽培のウコンの根茎を大根おろしでおろし、大根を混ぜて黄色の 大根おろしとし、胃もたれ、利胆、肝炎、胆石などに用いると即効的に効果があります。
カレーライスが食欲をそそり、胃もたれをなくして気力やスタミナがつき、暑い夏にもさわやかに楽しめる古代からのインドの知恵や、ウコンの効能に注目してみましょう。
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