AOI通信 2010年5月号
今月のテーマは 「倦怠感」
だれにでも、原因がはっきりわからない体のだるさ、疲れやすさを感じとるときがあるでしょう?
ですが、あまりにも頻繁だったり、長く続くようだったら、ちょっと心配です。 漢方、東洋医学では、こうした腎気(精力)が欠乏した状態を”腎虚”と呼んでいます。
”腎”とは両親より受けついだ体力を維持する臓器を意味し、この働きを活性化させるツボの代表的なものが、 腰の第二腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分に位置する「腎兪」です。
また、腰の第一腰椎棘突起下から左右外側へ指二本分に位置する「三焦兪」もエネルギーを取り入れるツボとして、 ”腎虚”の解消に効果があります。 疲れすぎて体全体が重くだるい時、寝付かれない時などは、足の裏で足指を曲げると最もくぼむ所に位置する「湧泉」をよく揉むとよいでしょう。 「湧泉」は生命の泉が湧くところ とされ、昔から疲労回復によく用いられています。
そのほかにも疲労回復には、「中脘」、「気海」、「陽池」などのツボが効果的です。
引用 セイリン(株)「鍼のはなし 家庭で簡単ツボ療法」より引用・抜粋
旬の優れた薬能 ~しじみ、あさり~
日本人は、二枚貝・巻貝など約300種類の貝を食べています。
貝類の旨味のある成分や薬能を、この旬にあらためて見てみることにします。
しじみ(蜆)
弱った肝臓を修復する良質のタンパク源として、また黄疸や酒の毒を消し、視力を良くするなど、高く評価されています。
何故、肝臓に良い働きをするのでしょうか?
それは、アルコールなどで破壊された肝臓を素早く再生させる働きの成分のうち、人体ではつくれない8種のアミノ酸が、バランスよく 含まれていることと、更に重要な"タウリン"というアミノ酸の一種が多量に加わって、見事な薬能を発揮しているからです。
また、胆汁酸の分泌を促し、コレステロールの低下と動脈硬化の予防にも大いに役立っています。
貝の旨味のコハク酸も、その作用を補っています。この成分は、味噌汁仕立が抽出に最も良い料理法です。
あさり(浅蜊)
潮干狩りで、浅い砂泥で漁ることから名付けられました。アミノ酸・タウリン・ビタミン群・ミネラルが多く、しじみに劣りません。
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